FUGASHINが採用する靴の製法について紹介します。
手縫いで行われていたウエルト式製法を、アメリカ人のチャールズ・グッドイヤー・ジュニアが機械化したことから、この名がつきました。
特徴は中底のつくり方にあり、中底を切り込んでリブ(革の細い摘み)を起こすか、あるいはリブパーツを貼付けるかし、この状態の中底を靴型に仮止めして、アッパーをつり込み、アッパーと細革(ウエルト)を中底リブに縫いつけます。その後コルクの中物(詰め物)で段差を埋め、細革を本底縫いつけます。
中底リブにアッパーと細革を縫いつける工程を「すくい縫い」、細革に本底を縫いつける工程を「だし縫い」といいます。
履き心地の面では、構造的に安定しており、長時間履いても疲れにくく、しかも丈夫です。
イタリア・ボローニャで生まれた靴製法です。アッパーの後足部は中底を用い通常の形でつり込むが、前足部は中底を用いず、アッパーの縁に爪先部だけ開けてライニングを筒状になるように縫いつけ、爪先部に先芯を入れその部分だけをつり込み、本底をマッケイミシンで縫いつける方法です。
前足部が筒状なので、足を包み込むフィット感あり、加えて中底を使っていないので屈曲性が良く、履きやすいのが最大の特長です。
ソフトでエレガンスなデザインとの相性が良く、高級紳士靴の製法として支持されています。
「百靴事典」参考